閃輝暗点は、普段から片頭痛に悩まされている方にとっては、珍しくない症状の一つです。閃輝暗点があらわれた後に片頭痛が起こるため、閃輝暗点の予防ができれば片頭痛の悪化も防げるでしょう。
こちらでは、閃輝暗点の主な症状と治療法、片頭痛の予防法、閃輝暗点の予防が期待できる食べ物、他の原因による症状かを見分けるセルフチェック法について、片頭痛の治療を行っているしみず脳神経外科クリニックがご紹介します。
閃輝暗点は片頭痛の症状の一つ!主な症状と治療法
閃輝暗点は、ふとしたときに突然視野の中にギザギザ・キラキラとした光の波ができ、次第に広がって暗くなり見えなくなるという現象です。長くても20分程度で消えていき、症状が治まった後に片頭痛が起こります。若いときほど回数が多く、年齢と共に回数が減っていくことが多いです。
閃輝暗点は脳の視覚を司っている中枢の欠陥が収縮したことで、一時的に血の流れが変化して起こると考えられています。ストレスが溜まっていてホッと一息ついたとき、チョコレートを食べた後やワインを飲んだ後など、収縮した血管が拡張したタイミングで起こりやすいです。
閃輝暗点そのものに対する治療法はありません。引き金になった原因に心当たりがあれば、できる限り避けるようにしてください。
中には、閃輝暗点が起こっても頭痛が起こらないケースもあります。その場合、まれに脳梗塞や脳循環障害である可能性が考えられるため、頻繁に起こるようならMRI検査を受けましょう。
しみず脳神経外科クリニックでは、頭痛・めまい外来を設置しております。片頭痛でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
片頭痛を予防する方法
閃輝暗点の後に起こる片頭痛は、人によって程度は違うものの、場合によっては生活に支障をきたすおそれがある症状です。片頭痛は起こってから対処するのではなく、できるだけ起こらないように予防しましょう。
以下で、片頭痛を予防する方法をご紹介します。
頭痛の経過を記録する
頭痛の症状は個人差がとても大きいです。まずは、自分の頭痛をじっくりと観察しましょう。そして、どんなときにどのような痛みが起きたのか、どれぐらい痛みが続いたのかなどを記録してください。
記録してみると、いつも片頭痛だと思っていた頭痛が実は緊張性の頭痛だったり、今まで原因だと思っていなかった生活習慣が片頭痛の原因になっていることがわかったりするので、頭痛の予防法も見つけやすいです。
ストレスを溜めないようにする
ストレスは、頭痛の引き金になることが多いです。また片頭痛ではない緊張型頭痛も、ストレスや疲労によって起こります。
ストレスを溜めないようにすることはもちろんですが、忙しい1日を終えた後には入浴やアロマテラピーでリラックス時間を作るなど、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。
首周りをほぐす
毎日数分間だけ、腕や肩を回す運動を取り入れます。首の後ろの筋肉がほぐれると、血管の収縮や拡張に変化が起こりにくく、スムーズに血液が流れて片頭痛の予防に役立つでしょう。
腕や肩、そして肩甲骨を回すと、ストレス・疲れで凝り固まっていた筋肉がほぐれます。
片頭痛による閃輝暗点の予防が期待できる食べ物とは?
片頭痛による閃輝暗点の予防に効果的な栄養素は、マグネシウム・ビタミンB2です。
マグネシウムは、大豆製品・海藻・玄米などの食べ物に多く含まれています。一方、ビタミンB2は肉・魚などに多く、マグネシウムとビタミンB2を同時に摂取するためには和食がおすすめです。
食の欧米化が進み、和食を食べる機会が減っている方も多いでしょう。片頭痛の前兆である閃輝暗点の予防のためにも、食べ物は和食中心を心がけ、マグネシウムとビタミンB2を積極的に摂取してください。
閃輝暗点か他の原因による症状かを見分けるセルフチェック
閃輝暗点は片頭痛の前に発生する症状であることが多いですが、中には閃輝暗点だと思っていた症状が違うものだった、というケースもあります。
閃輝暗点は視覚領域の大脳に由来しているため、両目ともに同じ光の映像が見えるのが特徴です。セルフチェックとして、発生している最中に左右の目をそれぞれ隠し、どちらかの目にしか光が見えていなかったら目の異変の可能性があります。
また閃輝暗点が頻繁に発生する場合も、頭蓋内病変の可能性があるでしょう。早めに脳神経外科を受診しましょう。
閃輝暗点の予防で片頭痛も防げる
閃輝暗点は片頭痛の前触れとして起こる症状です。閃輝暗点の原因を見つけて予防できれば、片頭痛も防ぐことができます。
食べ物や生活習慣に気を配り、できるだけストレスを溜めない生活を心がけてください。また、あまりに頻繁に起こるときはセルフチェックを行い、もし異変があれば脳神経外科への相談を検討しましょう。
しみず脳神経外科クリニックでは、片頭痛・群発頭痛の重症症例にはイミグラン注射(頭痛発作時に患者様ご自身で注射できる頭痛薬です)を常備しています。いつでも処方可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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