【MRIの費用】TIA(一過性脳虚血発作)とは?
MRIの費用はどれくらいか疑問に思う方も多いかもしれません。人間ドックと脳ドックの違いやかかる時間、当日の注意点について知っておくことをおすすめします。本記事では、TIA(一過性脳虚血発作)についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
MRI費用をチェックする前に知っておきたいTIA(一過性脳虚血発作)とは?
TIAとは、一時的に脳が虚血状態に陥り、脳梗塞と似た症状が出る脳疾患です。一時的なため、虚血状態が解消されれば症状は落ち着きます。後遺症が残ることもほとんどありません。
しかし、TIAを発症した場合、約3カ月以内に脳卒中を発症する割合は約20%とされています。そのため、脳梗塞の前兆ともいえる疾患です。
脳卒中は「3大疾病」の1つであり、がんや急性心筋梗塞と共に重点的な対策を行うことが必要です。早く発見することで、後遺症なく通常の生活に戻れる可能性もあります。
より詳しく!TIAとは
一時的に脳に血が流れなくなり、神経脱落症状が起こる発作のことです。以前は発症後、24時間以内に症状が消えるといわれてきました。しかし近年では、持続時間が問われなくなっているのです。その理由として画像診断の進歩のため24時間以内に症状が消えたけれど、MRIを撮ると脳梗塞が見つかるというケースが増加傾向にあることが影響しています。
TIAが問題とされるのは、早い時期に脳梗塞に移行することが原因です。臨床研究の結果、TIA患者の約20%が3カ月以内に脳梗塞になり、さらにその半数が2日以内に発症していることが明らかになりました。そのことからTIAが疑われた場合、なるべく早く予防的治療を開始することが推奨されています。脳卒中発症予防のためにも、気になる症状があれば医師の診察を受けるようにしてください。
TIAの原因とは
TIAの原因は以下の3つです。
- 塞栓性(TIAの原因の中で最も多く、頸動脈などの太い動脈にできた血栓の一部がはがれて末梢血管に詰まることで神経脱落症状を起こし、血栓が解けて消失する)
- 血行力学性(脳の主幹動脈にもともと閉塞があり、一時的な血圧低下などが原因で脳血流が低下する。血圧が回復することで、症状が消失する)
- 心原性塞栓性(心房細動や弁膜症などが原因で心臓内に血栓が生じる。はがれて脳血管に詰まる場合は、心原性塞栓性となり脳梗塞の最重症型になる。血栓が小さくすぐに溶ければTIAになる)
TIAの原因は脳梗塞と似ており、血栓の大きさや溶けやすさなどの理由で脳梗塞になるのを免れている状態です。
TIAの症状とは
症状も脳梗塞と似ており、言葉のしゃべりにくさや顔面・手足の運動障害や感覚障害が出ることもあります。症状は5~10分程持続する場合が多く、1時間以内に収まることがほとんどです。片目が急に見えなくなる特徴がありますが、これは目の網膜に血流を送る血管の血流低下によります。
TIAの診断と治療とは
TIAを起こすに至った原疾患を探す際には、以下のような検査を行います。
- 血圧測定
- 血液検査
- MRI
- MRA
- 心電図
- 頸動脈エコー
病名が確定したら、基本的に内科的治療を行います。動脈から血栓が飛んだ可能性が高ければ抗血小板薬を投与し、高血圧や糖尿病などの疾患があれば適した治療を同時に行う流れです。
脳卒中の初期症状とは
脳は部位ごとに役割があり、異常が起きた血管の場所によって症状が変わります。そのため、脳卒中の初期症状は人によって様々です。特に、何かトラブルがあったわけでもないのに、突然意識を失って倒れる場合は意識を司る大脳や脳幹付近の血管に異常が起きている可能性があります。
脳卒中の場合は突然しびれが出るケースが多く、意識を失って倒れるケースは比較的少ないでしょう。脳出血やクモ膜下出血、心原性脳塞栓の一部で意識を失って倒れる場合があります。
人間ドックと脳ドックの違いとは?
30代後半に入ると、健康診断の代わりに人間ドックを受ける方もいます。近年では、今後の脳卒中のリスクを考え、脳ドックの受診を検討する方も増加傾向です。ここでは、人間ドックと脳ドック、健康診断の違いについてご紹介します。
脳ドックとは?
脳卒中や脳腫瘍など、脳の病気を発見するために行う一連の検査のことです。主に脳卒中の早期発見に役立ちます。脳卒中は発症すると命に関わることがあるので、早期発見と治療が重要です。
人間ドックと脳ドックの違いとは
人間ドックは全身を調べる一連の検査を行い、脳ドックは頭部に特化して検査を行います。人間ドックの中に脳ドックは含まれず、オプションで追加する形になります。 医師が診断に必要な検査を行う場合とは異なり、保険診療の適用外になるのでご注意ください。
健康診断と人間ドックの違いとは
人間ドックは病気がないか調べるために受診します。労働安全衛生法などによる法的な義務はなく、あくまでも任意での受診となるので、全額自己負担となり保険の適用は望めません。血液検査や尿検査など一般的な検査の他に、胃カメラ・CT・MRIなど精密検査を行います。
脳ドックと人間ドックの検査目的とは
人間ドックは、生活習慣病や内科的な病気の兆候を調べることが目的です。
- 心疾患
- 脳疾患
- 高血圧
- 脂質異常症
- 糖尿病
- 動脈硬化
以上のように、将来重大な病気に繋がる可能性のある生活習慣病をチェックできます。人間ドックのコースによってはがん検診や胸部CT検査も受けられるので、コース内容をあらかじめチェックしてから申し込んでください。
脳ドックの場合、脳そのものや脳内の病気が原因で発症する病気の前兆を調べることが目的です。
- 脳梗塞
- 脳出血
- 脳動脈瘤
- 脳腫瘍
以上のような脳血管疾患の早期発見が可能です。
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